昨年の今日は、とても暑かった。
私は、数日来の夏風邪がようやく落ち着いて、フラフラと起き上がり、
久しぶりに掃除機などをかけて、大汗をかいていました。
この時間、いつもはお散歩に出ている桃が、窓際の畳に正座しているので、
「珍しいね。居るの。」と声をかけました。
いつになくあまり正座が上手でなかったので、
さすがの桃も暑くてばててるんだなと思いました。
その夜は、月に一度の喫茶むらかみライブ。
地元の芸達者が三味線やギターを弾いてくれる日です。
ライブの時は一家全員喫茶にいるので、桃は毎回店の外で
ニャオニャオと大声で皆を呼びます。
その声が三味線と張り合っているようで、申し訳ないやら面白いやら・・・
この日は病み上がりと掃除機で汗ベトベトだったので、
ライブは店長に任せて私はこっそりシャワーを浴びにもどりました。
庭から駆けつける桃。
「ごめん、シャワー浴びるわ」
髪を乾かす間、TVには柔ちゃん。
オリンピックの真っ只中だったのです。
ライブを抜け出している手前、ゆっくりTV前に陣取っているわけにも行かず、手に入れて間もないワンセグ携帯を手に喫茶店に戻ります。
「ニャオニャオニャオー!!」
「悪い、ライブなのよ。ライブ終わったら戻るから。あと1時間くらいだから。ね、あとでね」
ファンでもないけどやっぱりちょっと気になる柔ちゃんの試合。
桃への返事は心ここにあらずだったかもしれません。
数分後、音を消した携帯で柔ママの金メダルの夢が砕けたのを知り、
ほどなくライブは終了し、むずかるMr.K(今ほど夜更かしではなかった)を抱っこして家に戻りました。
いつものとおり庭に向かって声をかけます。
「桃ー! 終わったよぉ!」
・・・・・・鈴の音が聞こえない。
「桃ぉ! おうち入るよぉ!!」
・・・・・・「ンニャア!」が聞こえない。
「ンニャア」が聞こえないまま、1年が過ぎてしまいました。
いつ帰ってきても入れるように開けっ放しのドアもいつしか閉じ、
なかなか片付ける気になれなかった猫トイレもしまい、
猫の迷子札がなんの役にもたたないことに苛立つこともやめ、
突然、夏風邪の熱にドンヨリした足を枕に眠る
毛皮の熱さばかりが消えず、
(Mr.Kノ トウジョウイライ イッショニ ネルコトガ ナクナッタネ・・・)
桃太郎との14年間がこんなに突然途切れてしまったショックがジワジワと体にしみこんで、
すっかりしみこんでそれが普通になった今では、
AnyaとHanapinとMagoheiが、黒白でない猫が、
家猫だった桃が守りきったお庭(テリトリー)で飛び回っていても
別に不思議ではなくなっています。
それにしても今年の今日は、なんて涼しいんだろう。
by ma'am F
2009-08-09 14:46